前回に引き続き、泡盛飲み比べ会出品酒から、今日は咲元を取り上げます。
前回の記事の最後に少し書きましたが、こちらの創業者は佐久本さん。
お名前と、首里三箇の一つであるという泡盛の原点の意味を合わせ、「咲元」と命名されたそうです。
首里三箇(しゅりさんか)
かつて琉球王朝時代、泡盛の蔵元は王府の管理下にあり、崎山・鳥小堀(現、鳥堀)・赤田の3地区でのみ製造を許されていました。
琉球王朝時代の泡盛は王朝の御用酒として重用されていたため、造り手の責任も重大。
万が一泡盛作りに失敗しようものなら醸造機具をはじめとした家財没収・島流しの刑に処されるほどの重責でした。
この3地区はいずれも、現那覇市首里にあります。かつて首里三箇に蔵を構え、現存する蔵元は6蔵ほどありますが、殆どが移転しています。
今でも首里三箇にある蔵は・・・
瑞泉酒造(崎山)
咲元酒造(鳥堀)
識名酒造(赤田)
の3蔵のみ。
中でも咲元酒造さんは、古典製法を変えず、機械に依存する作業を極力抑えた製法を貫いている数少ない蔵元の一つ。
20日もの時間をかけて低温発酵によるもろみの仕込みから始まり、一般酒であっても完成までに約1年という時間をかけ、丁寧に作り上げられるのが特徴です。
ろ過を最低限に抑えて作られることで、古酒の口当たりの良さと甘みを帯びたまろやかな味は泡盛初心者から泡盛通まで、幅広く楽しめるオールマイティーさがあります。
前記事の瑞泉三日麹原酒に加え、咲元の44度粗ろ過は是非とも入手しておきたい一品です。
咲元酒造さんの商品一覧はこちら
にほんブログ村